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脳神経外科と専門医について

脳、脊髄、末梢神経系とその付属器官などの神経系全般の疾患において、主に外科的治療の対象となる疾患を扱うのが脳神経外科です。脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳血管障害、脳腫瘍、変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊髄腫瘍などの脊椎・脊髄疾患、脳挫傷や頭蓋内出血などの頭部外傷、水頭症、てんかん、パーキンソン病、盤面痙攣などの機能的疾患、髄膜炎、脳炎、AIDSなどの炎症性疾患などに対する診断・治療を行います。 特に脳卒中は日本人の3大死因の一つ。脳卒中を発症すると、麻痺、言語障害などが起こり、社会復帰が困難になるだけでなく、寝たきりの状態になり家族への負担も重くなります。それを防ぐためにも、早期に適切な治療を行うことが重要です。日本の脳卒中治療のレベルは高い水準にあります。それを維持し、さらに高度な治療を提供するためにも、脳神経外科医の水準を上げることが必要とされています。そこで生まれたのが脳神経外科の専門医です。

脳神経外科の専門医は、神経系疾患を総合的に診療し、治療を行う医師です。専門的知識と技術を持ち、外科的治療だけではなく、予防医学、診断、薬物・放射線治療、リハビリテーション、救急医療など、すべての診療に関わります。専門医になるには、専門医認定制度に基づいた研修を受け、試験に合格し、さらに生涯教育を継続することが必要です。受験資格としては、卒後研修2年の後、研修プログラムで4年以上の研修を受けることが必要です。この間は少なくとも3年以上脳神経外科臨床に専従し、カリキュラム委員による疾患の管理・手術を経験することが必須となります。専門医と認定された後も、知識と技術を勉強することが要求され、5年ごとに資格を更新しなければなりません。その中で学会への参加や発表、論文発表などをすることで評価されていきます。このように脳神経疾患における専門的知識と技術を磨き続け、質の高い医療を提供していくのが、脳神経外科の専門医の役割です。